2014年8月22日金曜日

西表島 「一筋の希望」

「一筋の希望」

今朝、ツアーのお客様を港へ迎えに行く10分前なので最終確認をいろいろとしていると、一本の電話が掛かってきました。私は出るか出ないか迷い、時間もないので妻に電話を任せようと思いましたが、今日のお客様からの緊急の電話かも?!と受話器を取り「はい、KEN GUIDEです。」と応えると「けんさん、○○ですが、お久しぶりです。」男性で聞き覚えのない名前と声でした。

その方が話すには、私が独立する以前、違うショップにてガイドをしていたときに西表島をご案内したお客様だったらしく当時、一人の60代の男性1人をパナリ島にご案内し綺麗な海を観ながら私といろいろな会話をしたことを説明していただきました。

そんな話をしている間に・・・今日のお客さんを迎えに行かないと!!あと5分しか!?私はその方に「申し訳ないのですが、今からツアーのお客様の迎えがありますので後ほどご連絡させていただきます。」というと、その方が「けんさん!!けんさんとの約束を果たすために、今日、石垣島に家族で来ており今から西表島に行きます!!」
エッ!?・・・・なんの約束????今から!???なぜ!?無理無理無理~
頭が混乱して「あっ!来ていただいても今日はこれからツアーですので、夕方までお会いすることはできませんが?」
そうすると、その方は「最終便まで待っています!!けんさんにお会いできるまでずっと待っています!!お願いですから会いに来てください!!!」男性は必死でそう言うと電話を切りました。

私はとても困りました・・・・なぜ?誰?なんの約束?意味意わからない~

夕方、ツアーを終え家に戻ると妻が「○○さんから何度も何度も電話があったよ、」
時間を見ると!?17:50分!最終便は18:20分
急いで家族全員で港へ・・時刻は18:00
港へ付き、待合所へ向かうと、60代の白髪のおじいさんが、私を見つけるなり大声で「けんさん!!」すごい力で握手を求められ、男性は「けんさん!来てくれてありがとう!けんさん!ありがとう!」何度も何度もお礼を言います。
私は何がなにやらまったく意味がわからずにいると、男性の少し後ろに男性の奥様と思われる女性が近づいてきて、泣きそうな顔で「けんさん、本当にありがとうございます。ここに来れたから、今まで誰にも話したこともないんですが、話します。実は数年前に主人がケンさんにツアーに連れてきていただいた直後、白血病という病に冒され一時は危篤状態にまで悪化し約2年間闘病生活をしていたんです。主人はいつもケンさんのお話ときれいな西表島の海の話をしいつか病気を克服したら私を連れてきてやる、ケンさんに会わせてやる、といいながら旅行ガイドブックに掲載されている私の写真と綺麗な海を眺めながら奇跡が起きることを信じ、主人を励ましいつか家族で来ることを「一筋の希望」とし今日まで2年間、頑張ってきました。今日、希望が叶い実現し本当に嬉しいです!」
私は、めったなことでは泣かない人間ですが、この話を聞いて涙が止まりませんでした。
このご家族は私に会うために朝から最終便までずっと港で何時間も待っていてくれたのです!

今日、ご家族と約束しました。「元気になったらいつか必ずここに来て美しい自然をみなさんにご案内します。また必ず笑顔で会いましょう!」

みなさんに聞いてほしいこと、書きたいことはもっとたくさんあるのですが、今日、人生ですばらしいことをたくさん学びました。
私は断言します。「信じれば奇跡は必ず起きます!希望は必ず叶います!」

「これからももっとたくさんの方を笑顔にしたいです。」

「ありがとうございました。」

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